第4話 破壊の衝動

生きていくうえで確実ともいうべき事は -働く ということだがもう1年近く友人とあっていない。最後にあったのは去年の年明け… 忘年会だった。これを思い出すとなんだか悲しくなった。私の人生は一体どこからそうなったのかもうわからなくなっていた。確かに誘ってもいないし誘われてもいないのだがよく考えてみれば仕事に育児に夢中だった。

 

嫁と子供と三人家族 どうしたって子供を風呂にいれなければならない 一人では無理だ。だし孤独と引き換えに高収入があればそれはそれで納得も行くのだが決して高収入ではない。おまけに今度は住宅ローンが始まる為、社会的信頼がある -会社に属す事が必須になっている。まだ独り立ちなど逆立ちしたって無理なのだ… 絶望感が襲う。

 

作りたい

 

孤独と引き換えにせめて子供との時間と少ない友人との数時間がたまらなくほしい…。心からの渇望に私は少し驚いた。こんな感情があったとは…。気の許せる友など2桁いるかどうか それでもなお大切な人なのだ。休憩時間の得点はいつだって0点だ このままではいけない。何かを変えなければこのまま生きているか死んでいるかわからない時を本当の死まで続けなければならない。今は精神を保つのが精一杯だった。

 

 成長していく娘を見ながら 元気に走り回ってる姿をぼんやりと見ながらそんなことばかり考えていた。公園で出来なかったことができるようになって楽しいことが増えていく一方、私の心は闇に侵されていった。

 

壊してやろうか

 

たまに本当にそう思うときがあった。今まで育ててくれた親 仕事がある喜び 感謝の気持ち それは確実に持たなければいけなかったがいつしか無くなっていく感覚に私は自分が恐ろしくなってくる。当たり前に否定され続け当たり前に恨み続ける日々が心の闇を大きくしているような気がしていた。来るのだろうか… 楽になる日はあるのだろうか… いっそ壊れてしまおうか… とすら思う。

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 人間として父としてしっかりしなければならない。地に足をつけて仕事に臨まねば… 私の中の固まったなにかをバラバラにしもう一度構築し直さねばらならない。

 

元気

 

元の気を一度すべて出さねばいけない。あくびして青っ白い顔した奴になにができるというのだ??取り戻さねば -元気を 私は行動を開始した。まずはデトックスから行うことにする。スポーツは生涯しないと決めた私は半身浴を選択した。

 

半身浴で久しぶりに汗をかいた。三十分いっぱい汗をかく。などとなってほしかったが全然かかなかった… これは思わぬ大失敗だったがなんだか心が少し晴れた。人には一人の時間が確実に必要なのだと実感した。嫁と子供には申し訳ないが、私は人より多くの一人の時間が必要らしい。さて心が晴れた次は何で心を洗おうか。

 

ふと机の端を見るとストレスの緩和の薬が転がっていた。昨日酒を飲みながら2袋ほど飲んだ記憶があった。これが睡眠薬でなかったことがよかった。まず持っていないのだが… 多少なり追い込まれている感がある。 ー死ぬぐらいなら逃げてしまおう 私は心に決めているが嫁と子供からは逃げたくはない。いつかかならず掴むんだ。自分の人生 ライフスタイル 納得のいく日々 おそらくできているのは少数でみんな我慢している。だけれども目指さない理由にはならないから…