第7話 ファイナルファンタジーと子供と私のいく末と         

確実に… そして間違いなく私は壊れていっている。この前酒を飲み、寝ようとした所何故か子供が大泣きし、心の余裕がない私は嫁に「おやすみ」すら言わない。おそらくそういうものを子供が感じ、泣いてしまったのだろう。それでも私は動かなかった。何も言うわけでもなく、抱っこするわけでもなく…ただ目をつぶって鳴き声を聞いていた。少ししたら「自分がいなくなればいいんでは??」と思い別室で寝ようとしたが嫁が止めた。

 

 その時運悪く仕事の携帯が鳴る。即座に対応したが私の心はどん底まで落ちた。 -このまま電話で一生終わらすつもりか?? もう一人の私がそうつぶやく。 -それでいいのか?? なんどもなんども自分に問いただした。でも辞めることが許されなかった。何度も何度も交渉したが駄目だった。私は棚から薬を探していた。大量に飲めば死を迎える薬を… しかしそんなものは存在せず、風邪薬とはいえ大量に飲めば死ねるだろうと思っていたが見つからなかった。

 

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私には一体何ができるのかよくわからなくなっていった。実際にはただ思いっきりやればいいのだが…仕事が終わってなくても帰らねばならないし、不安はいつまでも止まらない。家族との時間がほしい。なにも考えず、ただ家族との時間を満喫したいと思っていた。みんなそうだが

 

経済的自由と時間的自由がほしい

 

そのために何ができるか考え、行動し、結果を出さなければならない。もう私の為にも家族の為にも動かねば精神が壊れてしまう。そのためにも働き方を変えなくてはならない。しかし一体何ができるのか??それはやりながら探すことでしかわからない。圧倒的収入がほしいわけではない。日に30分で何万と稼いでしまうようなそんなことを考えているのではない。ただ少しだけゆとりが欲しかった。

 

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体は常に健康そのもので健康に大してほとんど配慮していないが風邪一つ引かなかった。それが休まなかった理由ではあるが…なんなら大熱のひとつでも出したいところである。そしたら少しは精神的な余裕はできそうな気がする。少しはなにかに感謝できそうな気がする。私の心は感謝の気持ちを出せる余裕などなかった。

 

はたからみればそれなりに幸せだろうと思う。実際家庭においてそんなに不満はない。どこにでもある不満はあるが、それはどこだって同じだろうと。問題はやはり仕事の種類にあるし、だれも悪くない。ただ自分が納得できないだけである。心の折り合いがつかないだけなのだ。なので行動したいがOKがでない。これが私の現状である。

 

RPG (ロールプレイングゲーム) の難易度は自由度によって決まる。一世を風味したFF (ファイナルファンタジー) では飛空艇という空飛ぶ船を使ってどこでも降りられるようになってから一気に難易度があがり、降りて一発目の敵に一撃のもと殺されてしまうのはよくあることだ。それと一緒でフリーランスの立場になった瞬間難易度は確実に上がり最初の仕事でKOされてしまった場合、人間の人生にリセットボタンなどついていないのだ。レベルが足りずごめんなさいでは済まないのだ。

 

そこでついて回るのが今までやってきたレベル上げと装備になってくる。社会人歴10年やって学んだことははっきり言って一般的なことだけだったと思う。なにも成し遂げられたわけでもなく、専門の知識があるわけでもなかったと今更ながらに思う。もともとレベルが低すぎたのだ。資格があるわけでもないし、成績がよかったわけでもない。そのやってきた10年があまりに薄っぺらだった。いま思えばイラストレーターや小説家なんかも目指したがやってみてしまえばよかった。特化してやってしまえばよかった。人生とはファイナルファンタジー ではなく RPGそのものだ。今からではもう遅すぎたがやらない理由にならない。レベルを上げ装備を整え戦ってやる。あきらめることなどできるものか。